
建設機械レンタルの現場では、貸出・返却のたびに点検が行われ、写真や修理内容、有償修理の判断など、さまざまな情報が発生します。 しかし、点検表は紙、修理内容は個人の手帳、写真はPCのフォルダというように情報が分かれていると、必要な情報を探すだけでも時間がかかります。
東北リース株式会社では、こうした課題を解決するために「i-Rental 点検」を導入。点検表や修理表のペーパーレス化に加え、点検写真や修理情報をクラウド上で一元管理できる体制を整えました。
【これまでの課題】
・紙の点検表や修理表は、月1,000枚以上。
・写真管理は拠点ごとにバラバラ。
・有償修理の情報共有にもタイムラグがある。
そんな状況は、導入後どのように変わったのでしょうか。 今回は、東北リース株式会社の三浦様、堀江様、渡辺様に、「i-Rental 点検」の導入背景や活用方法、導入後に変わった点検・修理情報の管理について伺いました。
東北リースの事業内容と、皆様の業務内容について教えてください
三浦様:当社では、主に土木関係や設備関係のお客様に向けて、重機やダンプ、その他の機械をレンタルしています。時期によって動きの多い機械もあり、たとえば草刈りの時期になると草刈り機の需要が増えてきます。 私は本社で、サービス業務や、重機の点検整備を担当しています。レンタル機械の入出庫点検や整備、お客様の機械や自社保有機の修理などを行っています。
堀江様:私はテクニカルセンターでセンター長を務めています。主な業務は、車両の点検や出庫作業、修理などです。
渡辺様:私は総務経理を担当しています。経理業務のほか、電話対応やお客様対応、社内の総務関係の業務を行っています。「i-Rental 点検」に関しては、導入後から関わり、機械データの整理などにも携わりました。
導入前、点検表や修理伝票等はどのように管理されていたのでしょうか

三浦様:入出庫点検や特定自主検査に関しては、以前はすべて書面で記入して、ファイリングして保管していました。全社分の紙が本社に集まる形だったので、月でいうと1,000枚を超えていたと思います。
堀江様:テクニカルセンターだけでも、出荷した台数分の点検表を作成しています。車両だけでも、1日に10台を超えることがあります。
三浦様:紙で保管していても、実際に後から確認する人は限られていました。必要な情報を探すには、ファイルを確認したり、どの機械のことだったかを思い出したりする必要があります。 そのため、私たち自身も個人の手帳に同じような内容を残して、後から聞かれた時に答えられるようにしていました。
SORABITO:点検や修理の記録自体は残っていても、必要な時にすぐ取り出せる状態にするのが大変だったということでしょうか。
三浦様:そうですね。紙としては残っているんですけど、探すのに時間がかかるんです。どの機械のことなのか、いつ出たものなのか、どこに保管しているのかを確認しないといけない。
堀江様:現場では点検も出庫も毎日ありますから、紙もどんどん増えていきます。保管しているだけでは、実際に使いたい時にすぐ出てこないこともあります。
三浦様:今は、システム上で点検や修理の情報を探せるので、そこはかなり変わりました。以前のように「あれ、どこに書いてあったかな」と探すことが減りました。
点検写真の管理にも課題があったのでしょうか
堀江様:そうですね。以前は写真を撮って、それをPCに取り込んでいました。出荷した分だけ写真もPCに残っていくので、だんだんデータ量が増えて、最終的にPCがなかなか動かなくなることもありました。
三浦様:写真を消してしまうと、後から必要になることもあります。そういうことはありますよね。 また、写真の保管方法や管理方法は、部署や営業所ごとに違っていました。テクニカルセンターはテクニカルセンターで別のやり方をしていましたし、拠点ごとに管理の仕方がバラバラでした。
SORABITO:写真自体は残っていても、後から探す時に「どの機械の、どの時の写真なのか」を確認するのが大変だったのでしょうか。
三浦様:そうですね。写真だけが残っていても、それがどの機械の写真なのか、どのお客様に貸し出していた時のものなのか、すぐに分からないことがあります。 修理や問い合わせがあった時に、写真を見れば状態は分かるのですが、その写真を探すところに手間がかかっていました。拠点ごとに管理の仕方も違っていたので、必要な写真にたどり着くまでに時間がかかることもありました。
SORABITO:点検記録や修理履歴と写真が別々に管理されていると、確認にも時間がかかりそうですね。
三浦様:そうですね。写真と点検や修理の情報がつながっていれば、後から確認しやすくなります。今後は、たとえば顧客名から、そのお客様にどの機械が出ていたのか、履歴を一覧で確認できるようになると、さらに助かると思っています。
有償修理に関する情報共有では、どのような課題がありましたか
三浦様:有償修理に関して一番大きかったのは、修理内容や費用を確認したサービス側と、それをお客様に説明する営業側との連携です。情報がうまく伝わっていなかったり、有償請求への対応までに日数が経ってしまうことがありました。 機械が壊れて返ってきたら、サービス側で状態を確認し、有償修理として登録します。ただ、案件や拠点によって関係する担当者が複数いるため、その後の共有にどうしても手間やタイムラグがありました。 「i-Rental 点検」を導入してからは、そうしたことはだいぶ減りました。こちらから担当営業に電話をすることも減りましたし、逆に営業から「有償修理はあったか」と聞かれることも少なくなりました。
渡辺様:導入前には、お客様への修理の報告が遅れてしまうことも課題になっていました。デジタル上で修理内容をすぐに確認できれば、お客様にご不便をおかけすることも減らせるのではないか、という話がありました。 サービスと営業の間で同じ情報を確認しやすくすることは、導入時に期待していたポイントのひとつだったと思います。
SORABITO:有償修理の場合、サービス担当の方が機械の状態を確認して、その内容を営業担当の方がお客様に説明する流れになると思います。そこで情報共有に時間がかかると、対応も難しくなるのでしょうか。
三浦様:そうですね。お客様に説明する時に、写真や修理内容がすぐ分かる状態になっていないと、営業も説明しづらいと思います。サービス側としても、どの営業担当に伝えればいいのかを毎回確認する必要がありました。
渡辺様:修理の報告が遅れてしまうと、お客様への説明もしづらくなります。時間が経ってから「この修理がありました」と言われても、お客様側も状況を思い出しにくいですし、こちらとしてもスムーズに進めづらくなります。
三浦様:今は、同じ情報を見られるので、その確認がしやすくなりました。サービス側が登録した内容を営業側でも確認できるので、以前よりも齟齬は減っています。情報共有のしやすさは、導入後に大きく変わった点だと思います。
「i-Rental 点検」を知ったきっかけと、体験会で感じた手応えを教えてください

三浦様:最初のきっかけは展示会だったと思います。その後、SORABITOさんから改めてご連絡をいただき、話を聞く機会がありました。 私たちの中でも、「こうだったらいいのに」「こういうふうにできないかな」と思っていたことがあったので、説明を聞いた時に、その課題感と合ったという感覚がありました。 話を聞いていて、「これは導入した方がいいな」と思いました。まず紙が減るというところが大きかったです。書く作業が減るのは、かなり大きいですね。
堀江様:紙代もだいぶ減りましたね。
SORABITO:正式導入の前には、実際に「i-Rental 点検」を触っていただく体験会も実施しました。体験会には、どのような方が参加されたのでしょうか。
三浦様:サービスと営業のメンバーを中心に参加しました。人数としては15人くらいだったと思います。
SORABITO:実際に触ってみて、どのような印象でしたか。
堀江様:実際に触ってみて感じたのは、スマートフォンさえあれば完結してしまう手軽さです。 写真を撮って、PCに取り込んで、整理して、という作業がなくなる。うちとしては、かなりやりやすくなると感じました。体験会で触った時点で、「これはやりやすくなりそうだな」と思いました。
三浦様:体験会をやった時点で、こちらとしては「入れてほしい」という感じでした。もう元には戻りたくない、という感覚でしたね。
SORABITO:説明を聞くだけではなく、実際に触ってみたことで、導入後のイメージが湧いたという感じでしょうか。
堀江様:そうですね。説明を聞くだけだと、実際に使えるかどうかは分からないと思います。でも、触ってみると、写真を撮って、そのまま記録に残せる流れが分かります。これなら現場でも使えそうだなと思いました。
三浦様:紙に書いて、写真を撮って、PCに入れて、整理して、という作業を考えると、携帯で完結するのは大きいです。実際に触ったことで、これはやりやすくなるなと感じました。
SORABITO:導入を検討している企業にとっても、まず触ってみることは大事そうですね。
堀江様:そう思います。やってみないと分からないです。自分たちの業務に合うかどうかも、実際に触ってみて初めて分かる部分があると思います。
導入後、社内への展開はどのように進めたのでしょうか
三浦様:特定のお客様や現場から始めたというより、「何月から始めよう」という形でスタートしました。最初は入出庫点検から始めました。ただ、最初からすべての運用を細かく決めていたというよりは、実際に使いながら少しずつ整理していきました。 たとえば、修理登録をどこまで行うのか、どのような内容を記録していくのかといった部分は、2〜3か月ほど運用する中で、方向性を整えていったと思います。 最初は分からないこともありましたが、SORABITOさんに聞けば答えてもらえました。「i-Rental 点検」以外の話でも相談に乗ってもらえたので、非常に助かりました。
渡辺様:序盤は、機械データを入れたり、点検項目を設定したりするところで分からないことが多かったです。その時に、点検項目の登録なども対応いただいたので助かりました。
現在はどのような業務で活用されていますか
三浦様:現在は、入出庫点検や日常点検、特定自主検査、修理登録などで活用しています。 特定自主検査については、以前はExcelでリスト化したり、台帳を手書きで作成したりしていました。今は、誰が何を実施したのか、どういう内容で、どのくらいの金額で行ったのかが分かりやすくなりました。 ステッカーの管理もしやすくなりました。以前は、費用が発生する検査なので、保管している箱を誰にも触らせないようにするなど、かなり気を使っていました。今は、誰が何番を使ったのかがデータ上で分かるので、必要以上に気を使うことがなくなりました。
導入後、点検や修理情報の共有はどのように変わりましたか
三浦様:一番大きいのは、データとして残ることです。 従来も点検はきちんと行っていました。ただ、有償修理など費用が発生する話になると、お客様とのやり取りがスムーズに進まないこともありました。最終的には、対応した私たちの側が説明しづらくなるように感じる場面もありました。 「i-Rental 点検」が入ったことで、私たちにとっては守る道具にも、攻める道具にもなりました。記録がデータとして残っていることは強みになります。 また、手書きで記録する作業も時間がかかっていましたが、それが大幅に楽になりました。
営業担当との情報共有にも変化はありましたか

三浦様:以前のように、サービス側から営業担当へ個別に電話して確認することは減りました。営業側から「有償修理はあったか」と聞かれることも少なくなっています。
SORABITO:電話や確認のやり取りが減ったことで、日々の業務の進め方にも変化はありましたか。
三浦様:そうですね。以前は、有償修理が発生した時に、まず営業担当へ共有して、状況を説明して、必要であれば写真も確認してもらうという流れがありました。 もちろん、今でも必要な会話はあります。ただ、点検や修理の情報が同じ場所に残っているので、「どの機械だったか」「どのような修理だったか」「写真はあるのか」といった確認のためのやり取りは減りました。
SORABITO:確認のための会話が減った分、営業担当の方との会話の内容も変わりましたか。
三浦様:変わったと思います。以前は、情報を共有するための会話が多かったのですが、今はその先の話がしやすくなりました。 たとえば、お客様にどう説明するか、どのように対応するかといった話に進みやすくなっています。サービス側と営業側が同じ情報を見られることで、認識のズレも減っています。
SORABITO:単に連絡の手間が減っただけではなく、より大事な話に時間を使いやすくなったということですね。
三浦様:そうですね。確認のためのやり取りが減った分、お客様への説明や対応方針など、本来話すべきことに時間を使いやすくなったと感じています。
現場の方は、スムーズに使い始められましたか
三浦様:若い人は早いですね。使いこなすのがすごく早いです。マニュアルを見ながらというより、画面を見て触っているうちに覚えていく感じです。 年齢に関係なく、最初は個性があります。すぐ触れる人もいれば、少し時間がかかる人もいます。ただ、今では皆さん使ってくれています。
堀江様:とりあえず触ってみることが大事だと思います。実際にできるかどうかは、触ってみないと分からないので。
渡辺様:私も、触っていくうちに覚えていきました。「i-Rental 点検」は、触っていけば理解できる、分かりやすい仕組みだと思います。ヘルプや説明もありますし、分からないところはSORABITOさんに聞きながら進められました。
これから導入を検討する企業に向けて、アドバイスはありますか
堀江様:まずは、やってみることだと思います。トライアルは大事ですね。 実際に触ってみないことには、自社で使えるかどうかは分かりません。体験会でもよいので、まず触ってみることが大事だと思います。
渡辺様:触っていけば、少しずつ理解できます。最初は分からないこともありますが、点検項目の追加なども、慣れてくれば自分たちでできそうだと感じました。
編集後記:情報が共有されると、会話の質が変わる
今回のインタビューで印象的だったのは、「i-Rental 点検」の導入効果が、単なる紙の削減にとどまっていないことです。 月1,000枚を超えていた点検表や修理表、PCに取り込んで管理していた点検写真、営業担当との有償修理に関する情報共有。これらを一元管理できるようになったことで、必要な情報を探す・確認するためのやり取りが減りました。その分、お客様にどう説明するか、どう対応するかといった、本来話すべきことに時間を使いやすくなっています。 点検業務のデジタル化は、紙をなくすことだけが目的ではありません。 必要な情報を、必要な人が、同じ状態で確認できるようにすること。 東北リース様の取り組みは、点検・修理情報の一元管理が、社内の情報共有と顧客対応の質を高めることを示しています。
SORABITOでは、建機レンタル会社をはじめ、点検表や修理表の管理、点検写真の整理、有償修理の情報共有に課題を抱える企業様に向けて、現場と管理部門の双方にとって使いやすい運用づくりをサポートしています。
「紙の点検表・修理表の管理を見直したい」「点検写真や修理履歴をすぐ確認できるようにしたい」「営業担当とサービス担当の情報共有をスムーズにしたい」とお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
導入企業紹介
社名:東北リース株式会社 代表者:代表取締役 菅野浩昭 CEO 本社所在地:宮城県仙台市宮城野区岡田字八間谷地4-1 設立:1972年7月 URL:https://www.tohokulease.com/
「i-Rental 点検」とは

「i-Rental 点検」は、建設機械をはじめとした各種車両の点検表をペーパーレス化するサービスです。本サービスでは、1台の建設機械・車両に対して複数の点検結果、修理結果と写真を一括管理できるほか、点検種類(出庫点検、入庫点検、簡易点検、定期点検など)を任意にカスタマイズできるため、建機レンタル事業における点検業務の実態に即した運用が実現できます。スマートフォンやタブレット、パソコンなど、マルチデバイス対応となっており、整備士だけでなく、点検業務の管理者や貸出業務を担当するフロント担当などの内勤スタッフによる利用、営業担当による外部からのアクセスを可能にするなど、レンタル事業に関わるすべての方に使いやすい環境を提供しています。点検結果の登録作業の効率化、点検履歴検索の効率化のほか、点検・修理情報のリアルタイム共有などに寄与します。
また、2026年1月に法定の「特定自主検査(以下、特自検)」に対応した新機能を正式にリリース。公益社団法人建設荷役車両安全技術協会(以下、建荷協)の指定様式に準拠した検査表の作成が可能になりました。
従来の「特定自主検査指針」が「特定自主検査基準」へと格上げされ、より厳格な検査実施と記録管理が求められることを背景に、ITの力で企業のコンプライアンス(法令遵守)体制強化と現場の負担軽減を両立させ、現場の安全DXの推進に貢献します。