島根県を拠点に中国地方のインフラ整備を支え続ける今井産業株式会社(以下、今井産業)。主に、建築、インフラ整備を中心とした土木、舗装事業の3部門を軸とし、地域と歩みを共にする同社は、約6年前からDX推進に積極的に取り組んできました。重機管理システムや進捗管理のデジタル化など段階的な取り組みを重ねる中で、次のステップとして取り組んだのが安全点検業務のペーパーレス化でした。
今回は、「GENBAx点検」の導入背景から現在の運用状況、そして今後のデジタル化への展望まで、土木本部 工務課作業所長の藤山様、土木本部 舗装部 浜田工務課の河野様、土木本部 土木部 工務課の西田様に詳しく伺いました。
・インタビューを受けていただいた方 【今井産業】西田様(土木本部 土木部 工務課):山陰道の建設工事で「GENBAx点検」を活用し、社内のDX推進を担当 【今井産業】河野様(土木本部 舗装部 浜田工務課):舗装工事の経験を経て技術推進課に所属。社内のDX推進を担当。 【今井産業】藤山様(土木本部 工務課 作業所長):山陰道の建設現場を経験し、現在は橋梁工事に従事。現場でのDX導入を推進 ・インタビューアー 【SORABITO】阿部(GENBAx点検事業部長):「GENBAx点検」の担当として、導入から運用まで一貫サポート。
「GENBAx点検」導入前後の点検業務 削減効果

今井産業について教えてください

貴社・皆さまの業務のご紹介をお願いいたします
藤山様:弊社は島根県を拠点に、道路工事・橋梁整備・土木工事など地域のインフラ整備を担う建設会社です。中国地方の建設会社として長年にわたり地域に根ざした工事を手がけてきました。私は入社して7年目になりますが、これまで山陰道の建設現場を経験し、現在は橋梁工事の現場に従事しています。現場でのデジタルツールの導入・定着を率先して進めています。
河野様:私は入社3年目で土木本部 舗装部 浜田工務課に所属しています。舗装工事の現場経験を経て、DX推進や新しい技術的な取り組みのサポートを担当しています。弊社のデジタル化を少しでも前に進めたいという思いで日々仕事をしています。
西田様:施工担当として山陰道の建設工事で「GENBAx点検」を活用しました。実際の現場での使い勝手について、今日はいろいろとお話しできればと思います。
貴社のDX推進の取り組み状況と、デジタル化を進めるようになったきっかけを教えてください
約6年前からDXに取り組んでいると伺いました。そのきっかけと現在の状況を教えてください
河野様:弊社では約6年前から、将来的な人手不足を見据えてDX推進に取り組み始めました。最初の取り組みは2019年の重機デジタル管理システムの導入です。それ以降も、2024年には現場の進捗状況把握をデジタル化するなど、段階的に効率化を進めてきました。遠隔バックホウなど先進技術の導入にも積極的で、新しいことに挑戦していくのが弊社のスタイルです。
藤山様:弊社は若手からの発信でも積極的に検討してもらえる会社です。現場から「このツールを使ってみたい」という声が上がれば、比較的スムーズに検討・導入まで話が進みます。「GENBAx点検」の導入も、もともとは現場からの提案がきっかけでした。DX推進を会社全体で後押しする風土が根付いていることが、島根・中国地方の建設会社としては早い段階でのデジタル化につながっていると思います。上からの指示を待つのではなく、現場発信で取り組みが生まれていくスタイルが弊社の強みではないでしょうか。
導入前の安全点検の運用と課題はどのようなものでしたか?
紙の点検表での苦労、現場の声、当時の課題はどのようなものでしたか?

藤山様:「GENBAx点検」を導入する前は、毎日の安全点検をすべて紙の点検表で管理していました。一番困ったのは天候の影響です。雨の日は紙が濡れて書けなくなる、汚れる、最悪の場合は紛失する可能性もあります。特に島根・中国地方の現場は雨の多い日もあるので、この問題はしょっちゅう発生していました。現場の作業員からも「紙は管理が大変」という声が上がっていて、私自身もストレスを感じていました。
西田様:山陰道の建設工事でも同じ課題を感じていました。点検が終わっても紙が雨でふやけていたり、字が読めなくなっていたりすることがありました。安全点検はきちんと記録として残さなければいけないのに、紙だとそれが難しい場面が多かったです。
河野様:安全点検の記録は後で整理・保管が必要ですが、紙だとその手間も大きいです。毎日の点検表が積み重なっていきますし、きれいな状態で管理・保管するのも難しい。デジタルに変えれば解決できるとは分かっていましたが、現場での操作性も重要なので、ツール選びは慎重でした。
「GENBAx点検」を知ったきっかけと、導入を決めた背景・決め手を教えてください

なぜ「GENBAx点検」を選んだのですか?導入決定までの流れも教えてください
河野様:弊社では現場の効率化につながるものは比較的承認が通りやすいです。今回も、「現場の負担が軽くなる」「ペーパーレス化が実現できる」「安全点検の記録管理が楽になる」という観点で説明したところ、大きな反対もなく進めることができました。コスト面でいえば、初期投資やランニングコストが抑えられており、非常にコストパフォーマンスが良いと感じています。発注者に対して「DXを推進している建設会社です」とアピールできる点も、決め手のひとつでした。
藤山様:もともとSORABITOさんとはお付き合いがあって、そちら経由で「GENBAx点検」の存在を知りました。現場からの提案を受けて検討を始め、実際に試してみると操作がシンプルで使いやすかったです。QRを現場に設置して、作業員がスマートフォンで読み取るだけで点検が完了する流れがとても直感的でした。「これなら現場でも使えそうだ」というのが第一印象でした。
実際に運用されてみて、いかがでしたか?活用している機能と運用方法を教えてください

QRを設置し、スマートフォンで点検。現場での導入・定着の流れを教えてください
西田様:山陰道の建設工事でも、現場にQRを設置してからはスムーズに運用できています。重機ごとにQRが貼られているので、どの機械を点検するかも迷いません。協力会社の担当者が変わっても、私がその場で説明すればほとんどの方はすぐに覚えてくれます。
河野様:1つの重機に対して「始業前点検」と「月例点検」など、複数の点検表を紐付けて設定できるのも便利な点のひとつです。日常の点検と月に一度の点検を使い分けられるので、現場の実態に合わせた柔軟な運用ができています。さらに、悪天候後の点検表を事前にセットしておいて、雨や雪の後に選択するだけで対応できる機能も非常に重宝しています。
予定管理機能を使えば、機体ごとの稼働予定を2か月先まで組んで管理できます。点検対象が整理されているので、誰がいつ点検を行うかも一目で確認できます。日常的に稼働している機械とそうでない機械を明確に区別できるのも管理のしやすさにつながっています。
藤山様:まず現場にQRを設置して、作業員や協力会社のスタッフに直接スマートフォンの画面を見せながら操作を説明しました。「このQRを読み込んで、項目をチェックするだけですよ」という説明で、大半の方はすぐに理解してもらえました。協力会社の作業員が個人の携帯電話を使うことに最初は抵抗感を示すこともありましたが、実際に操作を見せながら丁寧に説明したことで、比較的スムーズに受け入れてもらえました。導入してから1か月ほどで、点検の流れが現場にしっかり定着しました。

導入後にどのような変化や効果がありましたか?

ペーパーレス化の実績、遠隔管理の便利さ、島根の現場で得られた効果とは?
藤山様:遠隔で確認・承認できるようになったのも大きな変化です。事務所に戻らなくても、離れた場所から点検結果を確認できます。島根の現場は広い範囲に散らばっていることも多いので、現場にいなくても状況が把握できるのはとても助かります。
一番実感したのはやはりペーパーレス化の効果です。毎日の点検表の印刷が不要になりました。ある現場では1か月で約30枚の紙を削減できました。工期が4〜5か月の現場なら全体で150枚以上の節約になる計算です。しかも手書きではなくきれいなデータとして記録が残るので、後から見返すときも非常に見やすいです。
河野様:安全点検をデジタルで管理することで、「点検をやったかどうか分からない」という状況が完全になくなりました。記録がしっかり残るので、安全点検の信頼性が格段に上がったと感じています。非常に導入しやすい価格帯でありながら、中国地方の建設会社として発注者に「DXを推進しています」とアピールできるのは非常にコストパフォーマンスが良いと思います。
西田様:現場の作業員からも「デジタルだと確かに楽だな」という声が出てきています。最初は少し戸惑っていた方も、慣れてしまえば紙よりずっと簡単という感想が多いです。
社内承認・予算化はどのように進めましたか?
稟議の流れや、社内を巻き込んでいく上で意識されたことを教えてください
藤山様:弊社の場合、現場から「使いたい」という声が上がれば検討してもらえる風土があります。今回も現場のスタッフから提案して、コストや効果を説明したところ、大きな反対もなく進めることができました。「まず1現場で試して、効果が出れば全社展開」という進め方が、地域密着型の建設会社である弊社において非常に有効なアプローチだと思います。
河野様:月額のコストが比較的抑えられているのも、説明しやすかった理由のひとつです。DX推進の取り組みとして対外的にもアピールできるという点も、予算化を後押しする説明材料になりました。費用対効果が見込めるものに対しては承認が通りやすい会社なので、そこは助かりました。
新たな課題の発見や、気づきはありましたか?

舗装工事での課題、複数機の管理、現場からの声など、使い続けて気づいたことを教えてください
河野様 :舗装工事は工程が短く、時間との勝負です。そのような現場では、操作の手順が少しでも増えると負担に感じられることがあります。ログインの手間や画面の見づらさを指摘する声が現場から上がることもあります。丸を付けるだけのようなシンプルなUIがあれば、特に舗装工事の現場でさらに使いやすくなると思います。
また、管理画面のダッシュボード機能が開発中と聞いています。点検の実施状況を週間・月間で一覧表示できるようになれば、未実施の箇所をすぐに把握して対応できます。管理者としての運用が格段に楽になると期待しています。PCだけでなくタブレットでも見やすくなるとのことなので、現場での活用が広がりそうです。
藤山様:複数の重機を同時に管理したいというニーズもあります。1台ずつ入力するのではなく、複数機をまとめて一括で入力を完了できる機能があれば、特に重機の多い現場では大幅に手間を省けるはずです。この点は今後ぜひ対応してほしいと思っています。


今後の活用方法・展望と、期待する機能を教えてください
安全書類の完全デジタル化、「GENBAx点検」で目指したいことは何ですか?
河野様:現状は紙とデジタルが一部併用されている部分があり、二度手間が生じることもあります。今後は安全書類も含めてすべてデジタルへ統一したいというのが正直なところです。KY(危険予知活動)や作業計画書、持ち込み機械申請といった安全書類関連の機能が今後リリース予定と聞いていますので、それらを積極的に活用していければと思っています。
藤山様:タブレットを活用してすべての安全書類をデジタル化し、現場の業務負担を軽減したいです。そうすれば中国・島根地方の建設現場でも完全なデジタル移行が実現できると思っています。現場で紙とデジタルが混在することで混乱が生じているというのは、複数の担当者が共通して感じていることです。一刻も早く統一したいですね。
西田様:オフライン点検機能についても、電波の届きにくい山間部や現場での活用が見込めます。電波がない場所に向かう前に圏外対応モードをオンにしておけば、戻ってきてから同期できる仕組みと聞いたので、島根の現場では特に役立つと感じています。
「GENBAx点検」を活用する上でのお役立ちTIPS(阿部より)
| TIPS① LINEワークス連携で点検実施率をアップ |
| 「GENBAx点検」はLINEワークスやDirectとの連携が可能です。点検が未実施の場合に担当者のチャットへ自動通知を送ることができるので、メールと比べて確認率が格段に上がります。実際に実施率が向上した現場の声も多数いただいています。島根・中国地方の建設現場では特に効果的です!ぜひ積極的に活用してみてください。 |
| TIPS② ダッシュボード機能でさらに管理が楽に |
| 現在開発中のダッシュボード機能では、点検の実施状況を週間・月間で一覧表示できるようになります。未実施箇所を一目で把握し、その画面から直接入力画面に進むことができます。PCはもちろん、タブレットで表示するとさらに見やすくなります。管理者の方にとって運用が大幅に楽になる機能です。リリースをお楽しみにお待ちください!(2026年5月中旬にリリース済) |
| TIPS③ 圏外対応モードで電波のない現場でも安心 |
| 電波の届かない現場でも安心して使える「圏外対応モード」をご活用ください。電波のない場所に向かう前にモードをオンにして、対象の機械を選択しておくだけで、オフライン環境でもQRを読み取って点検を実施できます。通信環境に戻ったら「反映する」ボタンを押すだけでデータが同期されます。山間部や電波が不安定な現場での活用にぜひご役立てください。 |
編集後記
今回のインタビューで強く印象に残ったのは、今井産業様の「現場発信のDX推進」という組織文化でした。上からの指示を待つのではなく、現場のスタッフが「使いたい」と感じたツールが素直に検討の俎上に乗る——そういった風土が、島根・中国地方の建設会社としては先進的なDX推進の実現につながっていると感じました。
安全点検のペーパーレス化は、単に「紙がなくなる」という話ではありません。月150枚以上の紙の削減、遠隔地からの確認・承認、安全点検の信頼性向上、そして発注者へのDXアピール。こうした効果が積み重なることで、現場の業務が確実に変わっていきます。「リーズナブルな月額費用でDX推進をアピールできる」という言葉は、費用対効果を重視する地域の建設会社にとって非常に説得力のある言葉だと感じました。
一方で、舗装工事における操作性の課題や、複数機の一括入力ニーズなど、現場のリアルな声も率直に語っていただきました。「GENBAx点検」はほぼ毎週アップデートを重ねており、いただく声をもとにサービスが進化し続けています。今井産業様のような島根・中国地方の建設会社が抱えるDX推進、安全点検のペーパーレス化、安全書類のデジタル化といった課題に、「GENBAx点検」は全力でお応えします。
今井産業 企業プロフィール
| 社名 | 今井産業株式会社 |
| 所在地 | 島根県 |
| 設立 | 1949年 |
| 事業内容 | 総合建設業、宅地建物取引業、不動産賃貸業、建設資材リサイクル |
| URL | https://www.imai-corp.co.jp/ |

「GENBAx点検」とは
「GENBAx点検」は、建設会社の現場に特化した安全点検デジタル管理ツールです。QRを現場に設置するだけで、協力会社の作業員もスマートフォンから簡単に点検を実施・記録できます。始業前点検や安全パトロールはもちろん、月例点検や悪天候後の特別点検など、現場の実態に合わせた柔軟な運用が可能です。LINEワークスやDirectとのチャット連携、通知機能、オフライン点検モードも備え、島根・中国地方をはじめとした全国の建設会社でDX推進とペーパーレス化を強力にサポートしています。